楽しい「お酒」!つらい「お酒」!

日本では、水稲が渡来した弥生時代に、米こうじを使用したお酒が作られ始めたことがわかっています。

神代の時代から、お酒は神様と人間をつなぐものとして存在していました。人々は、収穫された米を神様に捧げる際にお酒を作って供えることで、来期の豊穣を祈願しました。供えられたお酒は、その後の宴会において一同で飲むことになります。神様が召し上がったものをいただくことで、神様との結び付きを強くし、また力を分けてもらうことを期待したのです。

 

 

「酔う」とは

 

血液に溶け込んで脳に運ばれたアルコールによって脳が麻痺することが「酔う」ということです。どのくらい酔っているのか、その程度は脳内のアルコール濃度によって決まります。しかし実際には脳内のアルコール濃度は測れないので、血液中のアルコール濃度を測って判定します。

 

 

二日酔いの原因は飲み過ぎ

 

お酒を飲んだ翌朝に不快な気分におそわれる「二日酔い」。原因は、大量のアルコールを摂取し、アセトアルデヒドが肝臓で十分に処理されないことです。

 

アルコールやアセトアルデヒドの影響で、動悸や頭痛などの症状が起きます。アルコールやアセトアルデヒドによって胃の粘膜が荒れ、胃腸の動きが悪くなるため、胃痛、胸やけ、吐き気といった症状もあらわれます。のどが渇くのは、アルコールの利尿作用によって脱水症状になることや、乳酸や尿酸などの酸性物質が増加することが原因と考えられています。

さらに、体調が悪くなる身体的な症状ばかりでなく、飲み過ぎたことに対する後悔なども加わって、気持ちも落ち込んでしまいます。

 

 

飲酒によって低下するあたまの働き

 

アルコールは大脳機能を麻痺させます。それによって理性が失われて気持ちが大きくなりがちで、なんとなく「大丈夫だろう」という意識になったり「明日も車が必要だから」などと自分に都合のよい理屈をつけて、ハンドルを握ってしまいがちです。

 

そして、車の運転には的確な判断と機敏な動作が求められますが、お酒を飲むと注意力や判断力が低下します。アルコールの作用で危険に対して反応が鈍くなったり、操作ミスをおかしやすくなり、事故につながります。

 

アルコールの量がどんなに少なくても、脳には確実に影響が及んでいます。一滴であっても飲酒は飲酒。お酒を飲んだら運転してはいけません。