そもそも「睡眠不足」とは?

 

そもそも、「睡眠不足」とはどのような状態を言うのでしょうか。

8時間寝ないと睡眠不足?7時間寝ればOK?9時間以上寝ないとスッキリしない?など、基準は人それぞれであり、医学的に「何時間寝るのが正解」という明確な基準はありません。

 

睡眠時間の長さは、極端に短すぎたり長すぎたりしなければ、さほどとらわれる必要はありません。

睡眠不足とは、睡眠の長さの長短にかかわらず、寝ても疲れが取れない、日中に眠くなるといった自覚症状があるときの状態です。

 

睡眠の役割は、身体と脳を休息・回復させることですが、現代の仕事はデスクワークが中心なので、身体よりも圧倒的に「脳」が疲れています。

 

質のよい睡眠がとれてないと、脳が休息できないので正常に機能できなくなり、思考力・記憶力の減退、意欲・注意力・集中力の低下はもちろん、ストレスが消化されずに積み重なる、キレやすくなるなど精神面にも悪影響を及ぼします。

 

また、うつを発症しやすくなる、寝ている間に排出されるはずの「脳のゴミ」が溜まり早期に認知症を発症するリスクが高まることも明らかになっています。

 

身体の疲れは安静にしていればある程度回復しますが、脳は睡眠中にしか休息できません。

 

さらに、脳は睡眠中にもレム睡眠のときは起きており、日中に取り入れた記憶の整理や定着のために働いています。

 

脳が休めるのはノンレム睡眠のときだけです。

 

「深睡眠」しんすいみんの時間が長いと、脳がしっかり休息できるので、朝起きたときに「しっかり眠れた」「疲れが抜けてる」「頭がスッキリしてる」と自覚できます。

【深睡眠は特別な睡眠時間】

 

疲労回復

②成長ホルモンの分泌

③ストレスの抑制

 

よく言われる「睡眠の質」とは、深睡眠の深さと長さが確保されているか否かと同じ意味だと考えていいでしょう。

 

「睡眠不足」の本当の意味は「深睡眠不足」。

睡眠は、長さより深さなのです。