「アロマテラピー」癒やしをもとめて!!

 

植物から採取される精油エッセンシャルオイル)を使った「芳香療法」です。香りが人間の嗅覚を通して脳に働きかける作用やトリートメントによって皮膚に吸収される作用により、人間の自然治癒力を高め、疲れた心身を癒してくれます。

古代文明

 

紀元前古代エジプト文明では「薫香」(お香)や浸剤として使われていました。これは宗教との結びつきも強く、儀式などで使用されたり、ミイラの包帯にミルラを浸して巻くことで防腐処理に使用されたりしていました。古代ギリシャやローマでは、化粧品、香料、薬など様々な用途に芳香植物から採れる貴重な香料を使用していました。

 

イスラム世界》

 

10世紀アラビアの医師であるイブン・スィーナが植物の蒸留法を考案したとされています。最初にイブン・スィーナが蒸留したのは、ケンティフォリア種のローズで、アラブ世界では深い宗教的な意味合いを持つ植物でした。また理論的な医学の体系化を目指し『医学典範』を執筆した人物でもあります。

 

《中世ヨーロッパ》

 

中世ヨーロッパでは、十字軍の騎士たちは遠征時に、樹脂、香油、ハーブと使用方法などアラブの蒸留の技術をヨーロッパに持ち帰り、12世紀には精油は「アラビアの香料」として有名になりました。また蒸留記述が改善され、精油が薬品として利用されるようになりました。

14世紀のハンガリー王女エリザベスは痛風脳卒中の後遺症による麻痺があり、症状を改善するために処方したハーブ薬がハンガリーウォーターで主成分はローズマリーとローズウォーターでした。女王を痛みから解放し、若さを取り戻させた妙薬として有名です。

 

 

【どんな効果があるのか】

 

 揮発した香りの成分は、鼻に入って嗅覚を刺激し、脳に働きかけたり、肺から全身を巡るといいます。またマッサージにより皮膚から身体に浸透します。このように植物の香りや成分が体内に取り込まれると、リラックスや内臓の活発化、毒の排出などの効果がある、と言われています。

【簡単に楽しむ方法】

 本格的に道具を揃えなくてもアロマテラピーを楽しめます。

●お湯を張ったティーカップ精油を一滴たらして周りに広がる香りを楽しむ(飲用も可)

●お風呂に精油を5、6滴たらして沐浴する