最近良く耳にする「高地トレーニング」とは?!

 

【高地トレーニング】

 

高地トレーニングとは、人間の環境への適応能力を活かし、運動能力向上につなげるトレーニング方法です。

高地とは、低圧、低酸素、低温の環境のことで、効果的な標高は1500~3000mとされています。高地では酸素濃度が薄いため人間の体は酸素を取り込みにくくなり、血中の酸素濃度が低下します。体は環境に適応した酸素濃度を確保するために、体内で赤血球数やヘモグロビン濃度を増加させます。この体の適応能力を活かして結果につなげることを目的としています。

【高地トレーニングのメリット】

 

競技特性に合わせたトレーニングを行うことで、さまざまなメリットが期待できます。

 

[酸素運搬・消費力のアップ]

 

低酸素の環境は、人間の酸素運搬機能に影響を与えます。酸素を十分に行き渡らせるため、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンと、筋肉中に酸素を運ぶミオグロビンが増加します。高地に比べ十分な酸素のある平地に戻ると、以前よりも酸素の運搬能力や筋肉での酸素消費能力がアップしているので、パフォーマンスの向上がみられます。

 

[持久力のアップ]

 

全身持久力を計る指標として、1分間で体内に摂取できる酸素量を量る「最大酸素摂取量(VO2MAX)」というものがあり、この値が高いほど持久力が優れているとされます。

高地でトレーニングを行うことで、酸素の運搬能力・筋肉での酸素消費能力が高まり、最大酸素摂取量が向上します。

また筋肉への酸素供給が十分に行われるため、全身持久力と共に筋持久力も向上する効果が期待できます。

【最後に】

 

人間の環境への適応能力を活かし、結果につなげるのが、高地トレーニングの最大の特徴といえるでしょう。競技種目や目的に合わせ、適切な負荷・期間を設定して行いましょう。

平地ではかけることのできない負荷をかける分、体の能力を引き出すことができます。高地トレーニングの特性を上手に利用して、パフォーマンスアップにつなげていきましょう。